第21回定期演奏会
the 21st concert

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以降

平成10年5月10日(日)
新潟市音楽文化会館 ホール

指揮:小林 禎

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プログラム 


第1部 クラシックステージ
歌劇「絹のはしご」序曲 R.ロッシーニ作曲   解説
ファンタジー 夏田鐘甲作曲   解説
フラッシング・ウインズ J.ヴァン・デル・ロースト作曲   解説

第2部 ポップスステージ
ラ・クカラチャ 解説
煙が目にしみる 解説
フィール・ソー・グッド 解説
アメリカン・グラフィティ[ 解説

楽曲紹介 


歌劇「絹のはしご」序曲(G.ロッシーニ作曲)
 ロッシーニ作品は去年の歌劇『アルジェのイタリア女』序曲以来となります。今回の作品もロッシーニらしい軽快さと優美さを持った序曲です。オペラの物語は、後見人の意思通りには結婚相手を選びたくない若い女性ジュリアが夜に自分の好きな恋人を招き寄せようと窓から絹のはしごをおろしたところ、いろいろ誤解が生じて大騒ぎになるが、事情がわかってめでたしめでたしとなるというものです。
 ロッシーニは生涯に40曲以上のオペラを、まるで手紙でも書くかのように作曲しました。しかしそのように書きまくったわりには今日彼のオペラは、『セビリャの理髪師』や『ウイリアム・テル』などを除くと上演される機会がたいへん少ないようです。これはどうやら台本を選択する際に彼があまり慎重ではなかったからのようです。ただ序曲だけは、現在でも単独で演奏され愛好されているものが多いようです。その中でもこの『絹のはしご』は旋律の美しさにおいて特に際立った作品です。
 ところでロッシーニのオペラの序曲はどれも軽快で楽しい曲になっています。めざましい楽器編成、わすれがたい旋律、不断のリズミカルな要素は共通のものとなっています。また時々挿入されるクレッシェンドは、俗に"ロッシーニ・クレッシェンド"と呼ばれるほど彼独特のものです。オペラの序曲というのは本来そのあとに続く物語の本筋を要約して書かれるのが普通ですが、彼の場合は、観客の注意を引き、19世紀のオペラハウス固有の騒々しい会話をなんとしても静めることが目的であったようです(この例外として『ウイリアム・テル』序曲があります)。そのために序曲も刺激的でエネルギッシュな曲にする必要があったというわけです。

ファンタジー(夏田鐘甲作曲
 この曲は、ヤマハ吹奏楽団と常任指揮者原田元吉氏の委嘱により作曲され、1982年6月8日、同吹奏楽団の定期演奏会で初演されています。作曲者の夏田鐘甲(禹鐘甲)は在日韓国人で、『管弦楽のための音楽「伽藍」』など主に管弦楽作品を手がけている、日本の楽壇の中でも民族派と呼ばれる作曲家です。曲は、朝鮮民謡を引用した旋律であふれており、重厚なサウンドが魅力的な作品となっています。

フラッシング・ウインズJ.ヴァン・デル・ロースト作曲
 この現代的な作品は、1989年にユース・バンドのために作曲されました。色彩豊かで効果的な作品に仕上がっており、曲の最後までテンポ・チェンジがなく一気に駆け抜けるような印象をもたせます。導入部の特徴的な和音の組が、曲の最後に再現され、曲の統一感を出しています。
 作曲者のヤン・ヴァン・デル・ローストは、1956年ベルギーに生まれ、現在では人気、実力ともに吹奏楽界を代表する、非常に多才な作曲家で、さまざまなジャンルの作品を作曲しています。世界中の団体から作曲依頼のリクエストがすでに数年先までいっぱいになるほどの人気であり、また過去に発表された作品のすべてが重要なレパートリーとして日本をはじめ、世界中で演奏されています。

ラ・クカラチャ
 この曲は、現在中学校の音楽教材(タイトルは「車にゆられて」)としても有名なので知っている方も多いと思います。1901年から1920年のメキシコ革命の頃につくられた物語歌のひとつです。"クカラチャ"とは「アブラムシ」のことですが、その意味については、兵隊たちの後を鍋や釜を下げて歩く女たちの様子をアブラムシにたとえて歌ったものという説や、実在した"ラクカラチャ"というニックネームの女革命家を歌ったものという説などがあります。ルンバで始まり、チャチャチャ、ダブルビート、ボサノバ、マンボ、サンバと遷り変わるラテンリズムの軽快さを楽しんでください。

煙が目にしみる
 1953年LAで結成されたグループ「ザ・プラターズ」が1958年に発表したもので、洋題は「Smoke gets in your eyes」といいます。「ザ・プラターズ」は女性1人男性3人のボーカルグループで、1955年に録音した「オンリー・ユー」が500万枚を越える空前の大ヒットとなり、以後「マイ・プレイヤー」やこの「煙が目にしみる」など、史上に残るヒットを数々発表し続けてきました。あまりにも有名なこの曲は、映画の挿入曲としても、最近では1989年の「オールウェイズ」(S.スピルバーグ監督)の回想シーンや、1995年の「スモーク」(ウェイン・ワン監督)のスタッフロールでも、効果的に使用されています。本日は、その訳詞も書き添えましたので、A.Saxの甘いソロをBGMに読んでいただけたら、と思います。
僕の恋が本物だと どうして分かると 友達は尋ねた
もちろん僕は答えた 心の中の熱い思いは 存在を否定できないと
恋する人はみな盲目だと いつか分かる時が来ると 彼らは言った
心が燃えているとき 煙が目を曇らせるのだと 分からなければいけないと
そこで僕は彼らをからかって 高らかに笑って思った 僕の恋を疑ってもいいだろうと
でも今日 僕の恋はどこかへ飛んでいった もう恋人はいない
今声を上げて友達は僕をあざ笑う 涙を隠せないぞと それで僕は力なく笑って言う
恋の炎が消えるとき 煙が目にしみるんだ 煙が目にしみるんだと

フィール・ソー・グッド
 1970年代の後半から80年代にかけてのジャズ・フュージョン(フュージョンとはジャズとロックなど他の音楽形式との混合を意味します)を盛り上げた一人として知られているのがチャック・マンジョーネです。彼は伝統的なジャズやクラシックのスタイルにこだわっていた時期もあったが、のちにポップで心地よいサウンドのフュージョンに徹するようになります。
 そんな彼の代表作として知られているのがこの『フィール・ソー・グッド』であり、大ヒットしてゴールドディスクを獲得した曲です。まさにタイトルどおりのセクシーなまでに心地よいひびきをもち、いつまでも心に残るメロディを持っています。中間部で奏でられるフリューゲル・ホルンの旋律は注目です。

アメリカン・グラフィティ[
 1930年代から40年代に歌手として大成功し、その後は映画俳優としても大活躍したフランク・シナトラの代表的なレパートリーをメドレーにした曲です。順番に曲を解説していくと、「チーク・トゥ・チーク」は、フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース主演の映画『トップ・ハット』(1935年)のナンバーで、映画ではアステアが歌いました。「アイ・ゲット・キック・アウト・オブ・ユー」は、1934年のミュージカル『エニシング・ゴーズ』でウイリアム・ギャクストンとエセル・マーマンが歌ったヒット・ナンバー。「誰かが誰かに恋してる」は、1947年のシナトラのヒット曲。1964年のディーン・マーチンのレコードもリバイバル・ヒットしました。「アイブ・ゴット・ユー・アンダー・マイ・スキン」は、1936年の映画『ボーン・トゥ・ダンス』のために書かれた曲です。「マイ・ウェイ」の原曲はシャンソンで、1969年にポール・アンカの英訳詞をシナトラが歌って大ヒットしました。どれもなかなかしゃれた曲ばかりなので、曲の雰囲気を楽しんでください。

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